一般的に許される行為ではない浮気ですが、近年ではパートナーの浮気を公認する夫婦も増えています。
浮気を公認することはオープンマリッジと呼ばれますが、どのような理由で浮気を公認するようになったのでしょうか。
また浮気を公認している夫婦の実態はどのようなものなのでしょうか。
当記事ではこのような疑問に答えるとともに、もし離婚をした際に慰謝料が請求できるかについてご紹介いたします。
目次
浮気を公認している夫婦の実態
まず浮気を公認している夫婦の実態についてご紹介します。
浮気を公認するとはどういう意味?
まず最初に浮気を公認する、ということについて改めてご紹介しましょう。
浮気を公認するとはパートナーが家庭外で恋人を作ったり不貞関係を持ったりすることを黙認・容認する状態のことを指します。
そしてその上で夫婦関係を通常に続けるのです。
浮気を公認することは「オープンマリッジ」や「オープン婚」とも呼ばれ、近年増加傾向にあります。
このように一般的な認識から大きくかけ離れた夫婦の形ではありますが、この状態で夫婦関係が円満になっているケースも多くあります。
パートナーの浮気や不倫は絶対に許せない!という方には、なかなか理解しにくいかもしれませんね。
浮気が公認になる原因の第一位はセックスレス
次に浮気を公認するに至った原因をご紹介します。
結論から申し上げると、ほとんどのケースでセックスレスが原因で浮気を公認するに至っているようです。
そもそも、「なぜ浮気や不倫をするのか」という疑問に答えると「パートナーとの性生活に不満が生じたから」というものが主な理由となるでしょう。
そしてその不満を解消するために浮気や不倫をするわけですから、不満さえなければ夫婦関係は円満になると言えますね。
つまりセックスレスが解消されればうまくいく夫婦も中には存在するのです。
そのため、浮気を公認するほとんどの理由としてセックスレスが挙げられるのです。
夫婦が浮気を公認する4つの理由
上記のような実態を読み、「なぜ浮気を公認するようになったの?」と疑問をお持ちになった方もいらっしゃることでしょう。
そこで夫婦がパートナーの浮気を公認するようになった理由をご紹介します。
- 子供のために離婚したくないから
- 離婚による世間体を気にしているから
- お互いのストレス発散のため
- パートナーを受け入れることが出来なくなったから
子供のために離婚したくないから
まず最初にご紹介するのは「子供のために離婚したくないから」です。
もし離婚すると片親が1人で子供を育てることになるため、経済的に困窮してしまう可能性があります。
また親が1人になることで子供が不安を覚えるなど精神的負荷も非常に大きいです。
このように離婚は経済面と精神面で子供に大きな負担をかけてしまいます。
そういった負担を子供を負担に背負わせてしまうのなら・・・と離婚をせずに浮気を公認
するケースも多いです。
離婚による世間体を気にしているから
次にご紹介するのは「離婚による世間体を気にしているから」です。
近年ではそれほど珍しいことではなくなったものの、どうしても離婚というのは良いイメージを持たれないものです。
そのため、いざ自分が離婚するとなると周囲の目が気になる方がほとんどでしょう。
離婚によって周囲の好奇の目に晒されたり、根も葉もない噂を流されたりといったことは誰でも避けたいものです。
よってもしパートナーの浮気が発覚しても世間体の方を重視して、離婚しないということもよくあります。
お互いのストレス発散のため
次にご紹介するのは「お互いのストレスの発散のため」です。
長年にわたって同じ家で生活を送るというのは何かとストレスが溜まるものです。
時には喧嘩になったり思いやりがなくなったりして、お互いの存在に疲れてしまうことも珍しくないでしょう。
このようなことが原因で離婚に至るケースも非常に多いです。
そのため世の夫婦の中には、家庭内でたまるストレス発散のために浮気を認めることがあるのです。
浮気を認めることでとパートナー以外との新鮮な恋愛を楽しむことができ、家庭内ストレスが解消されて夫婦関係がうまくいくこともあります。
パートナーを受け入れることが出来なくなったから
最後にご紹介するのは「パートナーを受け入れることができなくなったから」です。
長年一緒にいることで関係性が変化し、パートナーのことを異性として見ることができなくなるケースもよく見られます。
このような場合はセックスレスに至ることがほとんどです。
そしてそれ以外には特に不満がないのであれば「性欲は他所で満たしてきて欲しい」と考えるようになるのも、それほど無理のあることではないと言えるのではないでしょうか。
そのためセックスレス以外に問題点のない夫婦を中心に、浮気を公認するケースは増えてきています。
不倫を公認するメリットとデメリット
上記にて夫婦が浮気を公認する理由をご紹介しました。
次に不倫を公認するメリットとデメリットを解説します。
不倫を公認するメリットとは
まず不倫を公認するメリットをご紹介します。
- 夫婦関係が上手くいく
- ストレスが無くなる
- 恋愛を楽しむことが出来る
夫婦関係が上手くいく
まず最初にご紹介するメリットは「夫婦関係が上手くいく」です。
外で性欲を発散するようになることなどから、パートナーの不倫を認めることで夫婦関係が上手くいくことも少なくありません。
関係が上手くいかない夫婦の多くが抱えているセックスレスという問題がなくなり、精神的に余裕を持って夫婦関係を継続することが可能となるのです。
そのため一見矛盾するように思えますが、パートナーの不倫を認めることでより相手を尊重したり、思いやりをもって接してたりすることができるようになるケースも珍しくありません。
ストレスが無くなる
次にご紹介するメリットは「ストレスが無くなる」です。
当然のことではありますが、婚姻関係を結ぶというのは「お互い以外の異性と肉体関係にならない」ということを約束することでもあります。
しかし長年連れ添って関係性が変化し、どうしてもパートナーを異性として見れなくなることは起こりえるでしょう。
そうすると婚姻関係が束縛や制限のように感じられ、互いにストレスを溜めてしまいます。
このような際にパートナーの不倫を認めれば、婚姻関係によって生じるストレスをなくすことが可能となるのです。
恋愛を楽しむことが出来る
最後にご紹介するメリットは「恋愛を楽しむことが出来る」です。
結婚をしてずっとお互いのことを思い合うのが理想的ですが、現実はそう上手くかず新鮮味が薄れ、他の異性に目がいくことは珍しくありません。
そのため結婚をしていても、恋愛を楽しみたいと考えている方も少なくないことでしょう。
このような状況においてパートナーの不倫を認めれば、お互いに恋愛を楽しむことができます。
またそのように新鮮な気持ちで恋愛を楽しむことで心に余裕ができ、パートナーに優しく接することができるようになるのもメリットの一つと言えます。
不倫を公認するデメリットとは
次に不倫を公認するデメリットをご紹介します。
- 夫婦での在り方が分からなくなる
- どちらかが不倫相手に本気になってしまう可能性がある
- 子供に悪影響を及ぼす可能性がある
夫婦での在り方が分からなくなる
最初にご紹介するデメリットは「夫婦での在り方が分からなくなる」です。
不倫を公認すると、一般的な夫婦の形とは大きくかけ離れることになります。
お互いにパートナーがいながら、外では独身のように自由に恋愛を楽しむという特殊な状況に置かれるのです。
そうすると「私たちはなぜ夫婦を続けているのだろうか?」「夫婦を続ける意味はあるのだろうか?」と夫婦での在り方がわからなくなってしまうことは十分に考えられます。
もちろんお互いに十分納得しているのであれば全く問題はないのですが、いずれかに少しでも疑問や不満が残っている場合は「なぜ夫婦を続けているのか?」と思い悩むことは避けられないでしょう。
どちらかが不倫相手に本気になってしまう可能性がある
次にご紹介するデメリットは「どちらかが不倫相手に本気になってしまう可能性がある」です。
外で自由に恋愛を楽しむうちに「この人と結婚したい」と不倫相手に本気になってしまうケースも珍しくありません。
夫婦関係を維持するために不倫を公認したわけですから、こうなると不倫を公認した意味が全く無くなってしまいます。
そのため、もし不倫を公認する際には「お互いに不倫相手には本気にならない」などの取り決めを行っておくべきと言えるでしょう。
子供に悪影響を及ぼす可能性がある
最後にご紹介するデメリットは「子供に悪影響を及ぼす可能性がある」です。
夫婦仲が良いことは子供の健やかな成長に欠かすことができないものです。
そして子供というのは夫婦の関係に非常に敏感なもの。
不倫を公認するようなお互いを愛しあっていない関係は感づいてしまい、ストレスを感じてしまうことも少なくないでしょう。
このように浮気を公認して関係を継続することは子供に悪影響を及ぼすことがあるのです。
浮気を公認する理由として「子供のために離婚したくないから」というものがありましたが、子供の年齢によっては離婚をしたほうが良いケースもあり得るでしょう。
浮気を公認すると慰謝料請求・離婚が出来なくなる!
浮気を公認してからでも慰謝料請求や離婚をすることはできるのでしょうか。
早速以下にてご紹介します。
浮気を公認すると慰謝料請求が難しくなる理由
結論から申し上げると浮気を公認している場合、慰謝料を請求するのは難しいです。
そもそも慰謝料というのは、浮気をされたパートナーが受ける精神的損害の埋め合わせをするために行われるものです。
しかし浮気を公認した時点でそのような精神的損害は無いと判断されてしまうため、慰謝料の請求をするのは難しいと結論づけられます。
そのためパートナーの浮気を公認しているのであれば、大抵のケースで慰謝料は諦めるしかないでしょう。
不貞行為を理由に離婚出来なくなる理由
慰謝料を請求するのと同様に、不貞行為を理由に離婚することも浮気を公認している場合は非常に難しいです。
不貞行為を理由に離婚するためには「夫婦関係が不貞行為によって破綻した」と判断される必要があります。
しかし浮気を公認している場合にそのように判断されることはまずありません。
そのためパートナーの浮気を公認しているのであれば、不貞行為を理由に離婚することはできないのです。
なお夫婦間で話し合って離婚するのは全く問題ございません。
不倫公認で生活するときのポイント
これまで浮気や不倫を公認するメリットやデメリットなどをご紹介してきました。
そのようなメリット・デメリットを把握し、その上で不倫公認で生活することにした際はどのような注意すべきポイントがあるのでしょうか。
早速以下にてご紹介します。
不倫を公認していることを書面で残しておく
不倫公認での生活を持続するためには、お互いがしっかりと納得することが必要不可欠です。
もし少しでも相手の不倫に不満を抱けばたちまち夫婦関係は崩壊してしまいます。
そのためしっかりと互いに納得し、後に揉めることが無いようにその旨を書面で残しておくと良いでしょう。
子供の世話や家事を分担する
→倫を公認した場合、夫婦のいずれかが外の恋人と会いに行って留守にすることが起こります。
そしてもしお互いに不倫をしている場合に外の恋人に会う日が重なってしまえば、子供が一人きりになってしまいます。
そのため、子供の世話や家事をしっかり分担し「外の恋人に会う日は事前に共有する」といったようなルールを決めておくと良いでしょう。
新しい恋人との結婚をNGとする
不倫を公認する場合に最も懸念すべき事態として「パートナーが新しい恋人に夢中になり、結婚したいと考えるようになる」です。
しかし、これでは不倫を公認してまで維持した夫婦関係が崩壊してしまうので、絶対に避けなければなりません。
そのため、不倫を公認する際には新しい恋人との結婚をNGとするようにあらかじめルールを決めておくべきなのです。
まとめ
以上、浮気を公認している夫婦の実態やメリット・デメリットなどをご紹介しました。
「なぜ浮気を公認する夫婦が存在するのか?」「なぜ浮気されても離婚しないのか?」という疑問をお持ちの方は、その疑問を解決できたのではないでしょうか。
さらに浮気を公認した際の慰謝料事情や、不倫公認で生活するときのポイントも記載したため、現在浮気を公認をされている方にも興味深い内容になったかと思います。
当記事がこのような方々の参考になれば幸いです。